防音シートとは?工事現場での必要性や選び方、注意点を紹介!
「工事現場にある、建物を覆っている大きな布って何?」「シートをしている場所としていない場所があるけど、何が違うの?」
街中を歩いていて、ふとそんな疑問を持ったことはありませんか?
あの正体は業務用の「防音シート」です。設置義務はありませんが建設や解体現場で使われることが多いため、これまで1度は見かけたことがあるでしょう。
本記事では、多くの工事現場で防音シートが使われている理由について詳しくまとめました。利用によるメリットやシートの選び方についても解説しているので、なんとなく興味がある方はもちろん、工事現場で作業をする方もぜひご覧ください。
工事現場における防音シートの必要性
工事現場で防音シートを使うのは作業時の騒音を軽減するためです。環境省が所轄している騒音規制法では、工事による音の大きさについて以下のように定めています。
特定建設作業の騒音が、特定建設作業の場所の敷地の境界線において、(特定建設作業の種類にかかわらず一律に)85デシベルを超える大きさのものでないこと
85dbは地下鉄の車内や5m先にいる犬の鳴き声レベルの騒音です。この騒々しさで1日中作業をしていれば、当然周辺住民からクレームが来る恐れがあります。
つまり工事現場における防音シートは、トラブルを避けるために必要なものといえるでしょう。
防音シート利用のメリット
防音シートの主なメリットは騒音を軽減できることですが、以下の利点も存在します。
- 粉塵の広がりを抑えられる
- 落下物による危険性の軽減
- 作業環境が良くなる
防音シートは音が外に響くのを防ぐためのものなので、厚みがあり空気を通す穴も存在しません。穴が無ければ当然ほこりや粉塵もシートの外にまで広がりにくいため、近隣住居の敷地や洗濯ものなどを汚す心配が無くなります。
また、工事現場では高所の作業も多いため、工具などをうっかり落としてしまうケースもあるでしょう。そんなとき防音シートで作業場を覆っていれば、住居や住民への被害を防げるので安心して作業できます。
防音シートの選び方のポイント
現場で防音シートを使用する方は、以下のポイントを踏まえて適切な製品を選びましょう。
- 防音・耐震性能が高い
- 取り扱いやすい
- 耐久性が高い
現場に合わない防音シートでは正しい効果が得られません。各ポイントについて解説していくので、購入前にぜひご確認ください。
遮音効果が高い
防音シートは素材によって遮音効果が異なるため、なるべく性能が高いものを選びましょう。透過損失(シートを通る前後で音の大きさを測定したもの)の数値を確認すると、その製品の性能が確認できます。数値が高くなるほど遮音効果も高くなるため、試験結果が公開されている製品はそちらを参考にしてください。
透過損失が不明な場合は、国際的な基準を満たしているかチェックする方法もあります。たとえば「サンエイストア」の防音シートのように、ISO認定工場で製造している製品であれば信頼性が高いといえるでしょう。
取り扱いやすい
工事現場のシートは取り付けと撤去を行うため、取り扱いやすいものを選びましょう。大きなシートは枚数が少なく済みますが、1枚当たりが重くなるため少人数での設置は困難です。作業人数や規模に合わせて適切な製品を選びましょう。
耐久性が高い
設置後は工事が完了するまで屋外に置いておくため、悪天候にも耐えられる耐久性の高さも大切なポイントです。万が一に備え、防炎加工が施されているものだとなお安心です。
防音シート設置時の注意点
防音シートは防音・防塵などさまざまな役割を果たしますが、どれも完全に防げるわけではありません。
また、設置方法を誤るとシートが外れて通行人にぶつかり、大けがを負わせてしまう危険性もあります。安全に作業の効率化を図るためには、適切に選んだ製品を正しく使うことが大切であることを肝に銘じておきましょう。
工事は周囲への配慮も大事!防音シートを正しく使おう
工事現場では必ずといってよいほど大きな音が鳴り響きます。防音シートの設置は義務ではありませんが、作業員も周辺住民も気持ちよく過ごすためには設置しておいた方が良いでしょう。
これから工事を行う予定がある方は、本記事で紹介した選び方のポイントも参考にぜひ防音シートを取り入れてみてください。